録音で気づく「成長のサイン」

フルート奏法

今日は練習方法のひとつをご紹介します。
「自分に何が必要なのか」を見つけるきっかけになれば嬉しいです^^
気づくこと、それ自体が大切な成長の一歩だと思います。

録音するのは恥ずかしい?

自分の音を録音するって、ちょっと勇気がいりますよね。
私も最初はあまり積極的ではありませんでした。

でも、思い切って聴いてみたときに驚いたんです。
「え、こんなに息が漏れてる?」
「思ったよりいい音してるかも!」
自分の感覚と、外から聴こえてくる音が全然違っていました。

学生時代、どうしても上達の実感が持てないときがありました。
指は動いているのに、なぜか曲にならない。
そこで録音をしてみると、フレーズの方向性が不明確だったり、音がつっかえている部分があることに気づけました。
吹いている最中には分からなかったことが、録音を通して初めて見えてきたのです。

フルート練習

客観的に聴くと見えるもの

録音の一番のメリットは「客観性」です。
吹いているときは一生懸命で気づけないことが、録音でははっきりと浮かび上がります。

  • 音が詰まっているのは2小節目から
  • このパッセージからテンポが安定していなかった
  • 苦手だと思っていた高音が意外と安定していた

こうして“耳で見える化”することで、練習のポイントがぐっと絞りやすくなります。

また「専用の機材がないとダメなのでは?」と思う方も多いですが、
今のスマートフォンはとても高性能です。
もちろんホールでの響きや高性能マイクには敵わない部分はあります。
それでも「自分の音を客観的に知る」という目的なら、スマホでも十分役立つことも多いです。
あまり構えすぎず、気軽にやってみるところから始めてみましょう。
(ちなみに最近ではスマートフォンに直接つけられる高性能なマイクもあります)

まずは“短く”録ってみる

「全部聴くのはつらい」「自分の音を聴くのが怖い」
そんなときは、まずは1フレーズだけでOK。

  • 基礎練習を10秒
  • 練習中の曲の1フレーズ

これだけでも大きな発見があります。

思っていたより良かった部分は自分を認めることにつながりますし、
違いに気づいた部分は改善のきっかけになります。
改善の方法が分からないときは、レッスンで遠慮なく聞いていただけたらと思います。
そのためにも、自分が気になったことはメモをして残しておくようにしましょう。

私自身も、録音を通して「クレッシェンドの位置が少し早かった」と気づいたことがありました。
その気づきが、次の練習を変えてくれました。

フルート練習

停滞を抜けるヒントになる

「上達していない気がする」と感じるときも、録音は強い味方です。
昨日と今日の違いは分かりにくいけれど、1か月前と比べれば驚くほど成長していることもあります。

録音はまるで“音のアルバム”。
努力の軌跡を見せてくれる存在です。
私も以前の録音を聴いて「三日前より音が安定している」と気づいたとき、フルートを続ける喜びを改めて感じました。

最後に|耳を育てる一番の練習

録音は、自分の音を外から聴くことで「耳を育てる」練習にもなります。
いい演奏をするには、まず“自分の耳が気づけること”が大切だからです。

「恥ずかしいからやらない」ではなく、
「ちょっと勇気を出して聴いてみる」——その一歩が大きな成長につながります。

あなたの練習のヒントとして、ぜひ取り入れてみてくださいね^^

かわいい音符

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