こんにちは^^
フルートと歌は似ている、そんな言葉を聞いたことはありますか?
今日はそんなフルートと歌の関係性についてお話ししたいと思います。
歌ってみると気づくこと
フルートと歌は、とてもよく似ていると言われます。
「フルートが上手い人は歌も上手い」「歌が上手い人はフルートも上手い」——そんな言葉があるくらいです。
もし練習していて「フレーズが流れない」「音が安定しない」と感じるとき。
そんなときこそ、思い切って声に出して歌ってみると、不思議な発見があります。
中学生の頃、合唱などで音楽の先生に「頭の先から声を出すように」と言われたことはありませんか?
この“声の抜け感”や“響きの方向”は、フルートにもそのまま当てはまります。
つまり、歌う感覚を思い出すことが、フルートを吹く上での大きなヒントになるのです。

私自身の経験
学生の頃、どうしてもフレーズがまとまらない曲がありました。
先生に「一度歌ってみて」と言われ、声に出してみると、自分ではつながっているつもりの部分が不自然に途切れていることに気づきました。
フルートで吹いていて「迷いがある」と感じるところは、歌ってみても同じように不明確なことが多い。
つまり、自分の中で「どこに音楽を持っていきたいのか」がはっきりしていなかったのです。
逆に、歌ったときに自然に流れるようになったフレーズは、その後フルートでもスムーズに吹けるようになりました。
「歌えること」と「吹けること」が直結しているのを実感した瞬間でした。
歌ってみると分かること
歌うことで見えてくるのは、フレーズの流れだけではありません。
- フレーズが途切れていないか
- 音程があやふやになっていないか
- 息の方向が自然かどうか
実際に歌ってみると、「ここでブレスを取ると歌いにくいな」「この音程がはっきりわかっていなかったな」といった気づきが出てきます。
こうした小さな発見が、音程の安定や音楽の流れを形づくっていきます。

歌うことで整理されること
「歌う」といっても、難しいことをする必要はありません。
- 練習している曲の1フレーズを声に出す
- 息継ぎの場所を声で確認する
- 上手くいかない運指の部分を階名で歌ってみる(ゆっくりなテンポからはじめましょう)
こうして声にしてみると、頭の中が整理されてフルートでも動きがスムーズになります。
また、運指が難しいと感じるところは意外と歌えなかったりして、逆に歌えるようになると指もスムーズに動くようになります。
結果として演奏全体に安定感が生まれ、フレーズの方向性もぐっと分かりやすくなるのです。
今日からできる小さな工夫
もし練習で「なんとなく吹きにくい」と思ったら、まずは歌ってみてください。
ほんの数小節でも大丈夫です。歌が上手い・下手は関係ありません。
歌って確かめてみる——たったこれだけのことで、できるようになることがたくさんあります。

最後に
フルートは、声と同じように「身体そのものが楽器」。
だからこそ「歌うように吹く」という感覚がとても大切です。
声でフレーズを確かめることで、音楽の方向性がクリアになり、指や音程の安定感も自然と身についていきます。
その先には、もっと自由で、もっと楽しい音楽の時間が広がっています。
ぜひ、あなたの練習のひと工夫に取り入れてみてください^^
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