こんにちは^^
今日は「続けること」について、音楽を通して感じていることをお話ししたいと思います。
続けることは、“上手くなること”だけじゃない
フルートやピアノを習っていると、
「上手になった」「できるようになった」ことに目が行きがちです。
もちろん、それも大切な喜び。
でも、続けていく中で見えてくる“ごほうび”は、
意外とそういう「成果」だけではない気がします。
たとえば——
・音を出した瞬間に気持ちが落ち着くようになったり
・レッスンのたびに、自分の変化に気づけるようになったり
・忙しい毎日の中で、“音を出す時間”が自分を整える時間になっていたり
気づけば、音楽が「上達のための練習」ではなく、
“自分の心とつながる時間”になっていることがあります。

辞めようと思った時期があったからこそ、分かったこと
私にも、音楽を続けることが苦しく感じた時期がありました。
大学生になって初めて迎えた試験の前、
暗譜がうまくいかず、練習しても思うように吹けない。
周りの上手な人たちと比べてしまい、自信を失っていきました。
「もう短大を出たら音楽はやめようかな」
そんな気持ちで過ごしていた時期もあります。

それでも、なぜか完全に離れることはできませんでした。
少し離れても、気づくとまたフルートを手に取ってしまう。
それは、音を出すことが私の“安心できる場所”になっていたからだと思います。
苦しかった時期があったからこそ、
今は「続けてきてよかった」と心から思えるのです。
続けていると、ふと訪れる“ごほうびの瞬間”
努力しているときよりも、
何気ない瞬間に「続けてきてよかった」と感じることがあります。
・以前できなかったことが、いつの間にかできていたとき
・アンサンブルで音の共鳴を感じる事ができたとき
・久しぶりに吹いた曲で、自然に指が動いたとき
その一瞬の“音の響き”に、これまでの積み重ねが報われる気がします。
続けることでしか出会えない瞬間——それが、いちばんのごほうびだと思います。

続けるための小さな工夫
「続ける」には特別な才能は必要ありません。
ただ、無理のない工夫をすることで、ずっと音楽を楽しめます。
♪ 少しの時間でも吹く(1日15分でもOK)
楽器をケースから出して、1フレーズだけでも吹く。
それだけで「今日もできた」と心が軽くなります。
♪ できたことをメモしておく
「昨日より音が伸びた」「高音が出た」——
そんな小さな積み重ねが、自信につながります。
♪ 誰かと一緒に音を出す機会をもつ
フルートは重音を吹くことはできません。ひとりで演奏するのももちろん魅力的ですが、
誰かと一緒に音を重ねることで、まったく違う世界が見えてきます。
アンサンブルでは、自分の音が誰かの音と溶け合い、響き合う瞬間があります。
その「音で会話する」感覚は、独奏とはまた違った喜びです。
人と音楽を作り上げる中で、自分の音も豊かに育っていく——
だからこそ、いろいろな人とアンサンブルを楽しんだり、
合奏に参加してみたりしてほしいと思います。
それも立派な“続ける力”のひとつです。

最後に
音楽を続けていると、時に立ち止まることもあるけれど、
“続けること”そのものが、すでにあなたの力になっています。
練習できない日があっても、思うように吹けない日があっても大丈夫。
その日も「音楽を続けている日」のひとつです。
上達よりも、続けていられることを喜びましょう。
音を出せる時間が、あなたにとって小さなごほうびになりますように。
そんな日々を一緒に応援できたら嬉しいです。
コメント