こんにちは^^
フルートを吹いていて、「なんだか音がバラバラして聴こえる」「雑音が気になる」
そんなふうに感じたことはありませんか?
一生懸命練習しているのに、なぜか音がまとまらない…。
その原因は人それぞれですが、「これかもしれない」というポイントをいくつかまとめてみました。
どれが自分に当てはまるか、ぜひチェックしてみてくださいね。
1|姿勢を見直す:「息の通り道」をつくろう
「音がまとまらない」とき、まず最初に見直してほしいのが姿勢です。
姿勢といっても、「背筋をピンと伸ばす」ことではありません。
大切なのは、息がまっすぐに流れる通り道ができているかということ。
たとえば、
- 頭が少し前に出ている
- 背中が丸まっている
- 体がねじれてしまっている
こうしたわずかな崩れが、息の通り道をふさぎ、音の響きを不安定にしてしまいます。
息が流れにくくなると、必要以上に息の量を使い、すぐに息切れしてしまうこともあります。
◆マリオネットのイメージで立ってみよう
頭の上から糸で吊られているマリオネットを想像してみてください。
そのままそっと地面に置かれたような、力の抜けた自然な立ち方です。
どこにも無理な力は入っていませんが、頭は軽く上に伸びている——そんな感覚が理想です。
その状態でフルートを構え、体全体に音を響かせるつもりでソノリテ(またはロングトーン)を吹いてみましょう。

また、楽器を構えるときは「体は譜面台に対してまっすぐ」ではありません。
譜面台に対して楽器を大体変更にした場合、体は自然に斜めを向く形になることが無理のない姿勢です。(下の図を参考にしてみましょう)

楽譜に必死になってしまって、顔が前に出ていないか、猫背になってしまっていないか等、
それぞれ自分の癖になっているときがあります。
姿勢について時々チェックしてみましょう。
2|息の方向を探す:楽器が“よく響く場所”を見つけよう
音がこもって聴こえる場合、息の方向が下向きになっていることがあります。
もっと自由に、息の角度を調整しながら“楽器が自然に響く位置”を探してみましょう。
◆まずは楽器を持たずにできる練習から
手のひらをパーにして、口の前にかざします。
その手に向かって、息を「まっすぐ」「上向き」「下向き」と少しずつ角度を変えて吹いてみましょう。
上に出すのは意外と難しいと感じる方も多いと思います。

慣れてきたら、楽器を構えて同じように試してみましょう。
上向き・まっすぐ・下向きに息を出して、それぞれどんな音になるかを観察します。
“どの角度で楽器がいちばん自然に響くか”を探すのがポイントです。
もし楽器を構えると、いつもの吹き方に戻ってしまうときは、頭部管だけで試すのもおすすめです。
3|アンブシュアを整える:“音の出口”を安定させよう
3つめは、アンブシュア(口の形)。
息の方向が安定していても、唇に力が入りすぎていると、響きのある音は生まれません。
おすすめの練習としては、
・楽器を少し前後に回してみる(息の当たる角度を変える)
・顎を少し出したり引いたりして、いちばん自然に響く位置を探す
このとき、口まわりの筋肉がガチガチになっていないかをチェックしてみましょう。
アンブシュアは「完全な脱力」ではなく、必要な筋肉だけを使って、余分な力を抜くことがポイントです。
ある生徒さんは、低音域はよく鳴るのに、中音域になると音が出づらくなるというお悩みを持っていました。
そこで、その鳴りにくい音で吹きながら顎を前後に動かしてみたところ、楽に響く位置を自分で見つけることができたのです。
すると、それまで苦手だった中音域がスッと鳴り、力強く安定した音に変わりました。
慣れるまでは、何度も同じ練習を繰り返してみてください。
ほんの少しの調整で、楽に、そして響きのある音を見つけることができると思います。

終わりに|“力を抜くこと”も、上達の一部
「音がまとまらない」「雑音が気になる」と感じるとき、
私たちはつい“もっと息を入れよう”“もっと強く吹こう”と力を入れてしまいがちです。
でも実は、響く音をつくるには、力を入れるよりも“整える”ことが大切です。
唇や体がガチガチでは、音は自由に響けません。
「できない」「まとまらない」ということに注目するより、
“より響く音”を探してみましょう。
その意識の変化が、あなたの音を確実に育ててくれます。
今日の練習では、少し肩の力を抜いて。
息の通り道と、楽器がいちばん響く場所に耳を澄ませてみてください^^

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