こんにちは^^
フルートを吹いていると、同じ楽譜でも人によってまったく違う音になるのが不思議ですよね。
その違いの中に“その人らしさ”が表れる、そんな気づきを、今日はシェアしたいと思います。
「同じ曲でも、音は同じにならない」
学生時代、同じ楽譜を前に友人と一緒に吹いても、音は全然違って聴こえました。
条件は同じでも、響き方はそれぞれ違う。
その違いの中にこそ「その人らしさ」があるのだと気づいたとき、
音色がただの技術ではなく“その人を映すもの”だと思うようになりました。
同僚から「あなたの演奏は引き込まれる」と言ってもらったことがあります。
そのときの私は「正しく吹くこと」ばかりにとらわれがちでしたが、
その言葉にハッとし、音楽を楽しむ心を思い出させてもらった気がします。
その言葉は今もとても嬉しく、心に残っています。

「音楽を楽しむことが音色につながる」
大学生のときに訪れたウィーンでは、その思いがさらに強くなりました。
街中で自由に演奏を楽しむ人々や、小さな教会で心から音楽を味わう演奏者たち。
その姿に「楽しんで奏でる音には、人を惹きつける力がある」と強く感じたことを覚えています。

「生徒さんの音にも、その人らしさが表れる」
指導の中でも「音に人柄が映る」と感じる瞬間があります。
ブランクを経て再びフルートを始めた生徒さんが、構えや呼吸を整えて吹いたとき、力強く芯のある音が出たことがありました。
その音からは「今、この瞬間を心から楽しんでいる」という気持ちがまっすぐに伝わってきて、私自身とても感動しました。
音に無理が出てしまうとき
一方で、生徒さんを見ていると「その人らしさ」が出にくくなっていることもあります。
- 楽器を支えるときに腕や肩に余計な力が入っている
- 猫背気味で息がまっすぐに届いていない
- 唇や顎に無理がかかっている
こうした「構えの無理」があると、本来の音が押し込められてしまうのです。
だからこそ私は「技術を正す」だけでなく「自然に、楽に音を出せる姿勢」を一緒に探すことを大切にしています。
音色は“表現の自由”を広げてくれる
音は言葉以上に、その人の思いや背景を映します。
「優しい音だね」「凛とした音だね」と言われることがあるように、同じ楽器でも音色の幅は無限です。
そして自分の音に「これが自分らしい」と思える瞬間が増えると、音楽そのものがずっと自由に、楽しくなっていきます。
また、練習曲でもソロ曲でも、自分のパートでも
イメージを持って吹くことが大切だと思います。
どんな色、どんな景色、どんな空気、どんなことでも構いません。
想像を膨らまし、イメージすることが癖になるとより自分らしい音楽につながると思います♪

最後に|音を通して“自分らしさ”を見つける
私自身、これまでに「どうしたらもっといい音になるのだろう」とたくさん悩みました。
でも今は「いい音」=「人と比べて優れている音」ではなく、
「自分らしく響いている音」だと感じています。
もし今、思うように音が出なくて悩んでいましたら、
それは“あなたらしい音”に近づくための大切なきっかけかもしれません。
フルートを通して、一緒に「自分らしい音色」を見つけていきませんか?
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